第36回大会

第36回日本植生史学会大会を下記の要領で開催しました。
今大会は現地会場とオンラインによるハイブリッド方式で開催しました。

◆ 主催 日本植生史学会
◆ 共催 帝京大学文化財研究所、山梨県考古学協会
◆ 開催日程
2021年10月25日(月)ポスター・講演要旨集の大会ホームページへの掲示
10月30日(土)10:00~17:30 公開シンポ・論文賞受賞講演
10月31日(日)10:00~17:00 一般研究発表(口頭・ポスター)・総会

◆ 会場
帝京大学文化財研究所 大ホール・講義室
〒406-0032
山梨県笛吹市石和町四日市場1566-2
懇親会:オンラインでの開催

◆ 大会プログラム
2021年10月30日(土) 公開シンポジウム,論文賞記念講演,懇親会

9:00~10:00 受付・Zoom接続テスト

10:00~16:40 公開シンポジウム(帝京大学文化財研究所大ホール・オンライン)
テーマ:「縄文時代のマメ科植物のドメスティケーション」
オーガナイザー:中山誠二(帝京大学文化財研究所)
趣旨:日本列島の栽培植物についてはこれまで、そのほとんどが弥生時代以降にもたらされた大陸起源の外来植物と考えられてきた。しかし、近年の植物考古学研究の中で、縄文時代にさかのぼるマメ科植物の存在が確認され、日本列島内におけるそれらの栽培化の可能性が議論されるようになってきた。今回の公開シンポジウムでは、縄文時代のマメ科植物を中心にその種類と時代的変化をとらえ、同時代の日本列島において果たしてマメ科植物のドメスティケーション(栽培化)が進行したのか、否かを議論する。これらの議論を通して、「植物のドメスティケーション」とは何かを改めて問い直してみたい。

10:00~10:10 開会挨拶
10:10~10:20 趣旨説明 中山誠二(帝京大学文化財研究所)
10:20~11:20 基調講演:「遺伝学・育種学からみたマメ科植物のドメスティケーション」
         友岡憲彦(農研機構遺伝資源研究センター)
11:20~12:00 基調報告1:「中国・韓国・日本列島での検出状況とマメ科植物の変化」
         小畑弘己(熊本大学)
12:00~13:00 昼食・休憩
13:00~13:40 基調報告2:「縄文時代のマメ科植物の形質変化」
         中山誠二(帝京大学文化財研究所)
13:40~14:20 基調報告3:「縄文時代の人間=植物関係をどのような視点と方法で説明するか」
         山田昌久(東京都立大学)
14:20~14:30 休憩
14:30~15:10 基調報告4:「マメ科の人類生態学・歴史生態学」
         高瀬克範(北海道大学)
15:10~16:30 パネルディスカッション
         司会:佐野 隆(北杜市教育委員会)・那須浩郎(岡山理科大学)
16:30~16:40 閉会挨拶

16:40~17:30 論文賞記念行事(大ホール・オンライン)
16:40~16:50 論文賞 表彰式
16:50~17:10 論文賞受賞記念講演:赤司千恵
17:10~17:30 論文賞受賞記念講演:高岡貞夫

18:30~20:30 オンライン懇親会

2021年10月31日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会

9:00~10:00 受付・Zoom接続テスト
10:00~11:00 口頭発表(大ホール・オンライン)
11:15~12:00 総会(大ホール・オンライン)
12:00~13:00 昼食
13:00~15:00 ポスター発表(オンライン)
15:00~17:00 口頭発表(大ホール・オンライン)

9:00-10:00 Zoom接続テスト
口頭発表 A「生態・古生態・環境変動」
O-01 10:00-10:15 「立谷川(山形県山形市・天童市)における最終氷期最盛期の埋没林の概要と構成樹種」
〇山川千代美・林 竜馬・植田弥生・山野井 徹・大江新一・高原 光・百原 新・大山幹成・大脇航平・出穂雅実・岩瀬 彬・江草俊作・平塚幸人
O-02 10:15-10:30 「立谷川(山形県山形市・天童市)における最終氷期最盛期の埋没林から出土した植物化石とその植物地理学的意義」
〇百原 新・大脇航平・大江新一・高原 光・山川千代美・林 竜馬
O-03 10:30-10:45 「立谷川(山形県山形市・天童市)における最終氷期最盛期の埋没林堆積物の花粉分析からみた東日本の植生地理」
〇高原 光・林 竜馬・山川千代美・大江新一・百原 新
O-04 10:45-11:00 「厳島神社社叢の植生景観変遷とその背景について」
〇小椋純一

11:00-11:15  休憩

11:15-12:00  総会

12:00-13:00  昼食

13:00-15:00  ポスター発表(1人2分間のフラッシュトークをZoomで行います)
A「生態・古生態・環境変動」
P-01 13:00-13:03 「カラマツ人工林における花粉生産量」
〇清永丈太
P-02 13:03-13:06 「下北半島猿ヶ森の後期完新世ヒノキアスナロ埋没林に伴う大型植物化石群の種組成と堆積環境」
〇大塚麻友・百原 新・工藤雄一郎・糟谷大河
P-03 13:06-13:09 「湖沼近過去調査法による琵琶湖南湖における過去150年間の集水域・水草植生の復元」
〇林 竜馬・里口保文・芳賀裕樹・鈴木隆仁・関 宰・加 三千宣
P-04 13:09-13:12 「五島列島福江島、山内盆地における中期更新世以降の大型植物化石群(予察的研究)」
〇西内李佳・近藤玲介・高場智博・植村杏太・長井雅史・坂本竜彦・百原 新
B「人と植物の関係史」
P-05 13:12-13:15 「弥生時代から古墳時代にかけての妻沼低地・大宮台地周辺での栽培穀物利用の変遷」
〇遠藤英子・柿沼幹夫
P-06 13:15-13:18 「威信材から読み解く古代中国の生業:環境復元のための物質文化研究」
〇渋谷綾子・神谷嘉美・南 武志・飯塚義之・石田智子
P-07 13:18-13:21 「縄文時代におけるニワトコ属果実の用途の推定」
〇平岡 和・那須浩郎・金子明裕
P-08 13:21-13:24 「アイヌ文化において繊維利用が行われたエゾイラクサおよびムカゴイラクサの茎の解剖学的特徴」
〇千原鴻志・佐野雄三
P-09 13:24-13:27 「中世シルクロード交易都市の食文化」
〇赤司千恵・中山誠二
C「分類・系統・生物地理」
P-10 13:27-13:30 「北東アジアにおける最終氷期の遺存樹木3種の種分布モデリングによる分布変遷の推定」
〇設樂拓人・松井哲哉・津山幾太郎・百原 新

口頭発表 B「人と植物の関係史」
O-05 15:00-15:15 「武蔵野台地東端上の近世初期遺跡より産出した植物珪酸体化石群」
〇江口誠一・鈴木伸哉・清永丈太
O-06 15:15-15:30 「長野県星糞峠黒耀石原産地遺跡から出土した縄文時代後期の土木材の樹種選択」
〇能城修一
O-07 15:30-15:45 「福井県鳥浜貝塚出土編みかごの素材植物と技法から見た縄文時代前期の植物利用」
〇佐々木由香・鈴木三男・小林和貴・能城修一・鯵本眞友美
O-08 15:45-16:00 「アメリカ北西海岸民族誌にみる編組製品と土器の相互補完性」
〇西原和代

16:00-16:15 休憩

O-09 16:15-16:30 「コーネリアンチェリー(Cornus mas)の利用史」
〇赤司千恵・Namiq Huseynli
O-10 16:30-16:45 「カザフスタン先史時代のキビ利用に関する新たな考古植物学的証拠」
〇庄田慎矢・Akhan Onggaruly・村上夏希・Saule Rakhimzhanova・Byeon Eyonhwan・Nam Sanwon・Arhat Karimagambetov・Abdinur Nuskabay・Kim Eunjeon・佐々木由香
O-11 16:45-17:00 「居家以岩陰遺跡から出土した縄文時代早期のヒエ属とマメ」
〇那須浩郎・工藤雄一郎・佐々木由香・ 百原 新・谷口康浩