第32回大会

第32回大会を2017年12月1日-4日、宮崎県県電ホールにて開催しました。

日時
2017年12月1日(金)午後:幹事会
2017年12月2日(土)午前:評議員会 午後:公開シンポジウム,論文賞記念行事,懇親会
2017年12月3日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会
2017年12月4日(月)「綾ユネスコエコパーク巡検」(第 43 回日本植生史学会談話会)

会場
大会会場:宮崎県県電ホール(宮崎市旭1-2-2)

※会場内では食事ができませんので,昼食は周辺の飲食店をご利用下さい。
懇親会会場:古民家居酒屋ほっこり(宮崎市旭1-3−12)

アクセス:
JR宮崎駅より徒歩約15分
JR宮崎駅→宮交バス宮交シティバスセンター方面行き,橘通2丁目下車,徒歩約5分
宿泊:各自でお早目にご予約ください。JR宮崎駅周辺に宿泊されると便利です。

費用 (当日徴収)
参加費(要旨集代を含む):正会員・シニア会員 3,000円,学生会員1,000円,非会員4,000円
懇親会費:正会員・シニア会員6,000円,学生会員3,000円,非会員6,000円

主催:日本植生史学会 
大会実行委員:宇田津徹朗(委員長),杉山真二,桒畑光博,吉田明弘,一木絵理,星野安治,江口誠一

大会プログラム
12月2日(土) 公開シンポジウム,論文賞記念行事,懇親会
13:00~13:30 受付(エントランスホール)
13:30~16:50 公開シンポジウム(中央ホール)
テーマ:『環境と稲作と中国文明-総合稲作文明学へのアプローチ-』
オーガナイザー:中村慎一(金沢大学),金原正明(奈良教育大学),宇田津徹朗(宮崎大学)
趣旨:平成27年より,従来の中国文明研究では軽視されてきた稲作と文明形成との関わりにスポットを当て,考古学を中心に,歴史学,文化遺産学,社会学,地理学,植物学,動物学,人類学,農学,地球化学,年代学等を専門とする多彩な研究者が一丸となり,「総合稲作文明学」という新たな学術領域の創成に取り組んでいる。ここでは,この2年余の取組の概要と環境・稲作・植物利用に関するこれまでの成果を紹介する。
趣旨説明:「稲作文明と植物利用」
中村慎一(金沢大学)
話題1:「古環境の変遷と動・植物利用の諸段階」
金原正明(奈良教育大学)
話題2:「長江下流域・良渚文化期における堆積環境の変化と埋没水田探査」
田崎博之(愛媛大学)・宇田津徹朗(宮崎大学)
話題3:「中国初期稲作民の食文化と環境適応~浙江省田螺山遺跡を中心に」
細谷葵(お茶の水女子大学)・小林正史(北陸学院大学)・庄田慎矢(奈良文化財研究所)・
西田泰民(新潟県立歴史博物館)・村上由美子(京都大学)
話題4:「同位体生態学からみた長江下流域新石器時代の稲作農耕文化」
米田穣(東京大学)・覚張隆史(金沢大学)・板橋悠(東京大学)

17:00~18:00 論文賞記念行事(中央ホール)
表彰
記念講演1:「福井県鳥浜貝塚周辺における縄文時代草創期から前期の植生史と植物利用」
吉川昌伸・吉川純子・能城修一・工藤雄一郎・佐々木由香・鈴木三男・網谷克彦・鯵本眞友美
記念講演2:「Vegetation history of Japan since the last glacial based on palynological data.
(花粉分析に基づいた日本における最終氷期以降の植生史)」
大井信夫

18:30~21:00 懇親会:古民家居酒屋ほっこり (宮崎市旭1-3−12 http://www.hokkorimiyazaki.com/blank-1)

12月3日(日) 一般研究発表(口頭・ポスター),総会
9:00~10:55 口頭発表B「人と植物の関係史」(中央ホール)
11:00~12:00 総会(中央ホール)
12:00~13:10 昼食 ※会場内では食事ができませんので,周辺の飲食店をご利用下さい。
13:10~14:35 ポスター発表(周辺ギャラリー)
14:35~16:30 口頭発表C「分類・系統,生物地理」,A「生態, 古生態, 環境変動」(中央ホール)

口頭発表B-1「人と植物の関係史」 座長:大山 幹成(東北大学)
O-01 9:00 「南九州地方における縄文時代の鱗茎利用」
佐々木 由香○(明治大学黒耀石研究センター),米田 恭子(パレオ・ラボ),東 和幸(鹿児島県埋蔵文化財センター)

O-02 9:15 「縄文時代の「根」の利用」
鈴木 三男○,小林 和貴(東北大学植物園),佐々木 由香,能城 修一(明治大学黒耀石研究センター)

O-03 9:30 「東京都御殿前遺跡からみる縄文時代早期後葉の森林資源管理」
能城 修一○(明治大学黒耀石研究センター),吉川 昌伸(古代の森研究舎),工藤 雄一郎(国立歴史民俗博物館),佐々木 由香(明治大学黒耀石研究センター)

O-04 9:45 「縄文時代のヒエ属種子の大型化:縄文時代にヒエはドメスティケーションされたのか?」
那須 浩郎(岡山理科大学生物地球学部)

10:00~10:10 (休憩)
口頭発表B-2「人と植物の関係史」 座長:渋谷 綾子(国立歴史民俗博物館)

O-05 10:10 「ユーラシア農耕拡散の十字路-ウクライナ新石器時代〜金石併用時代の栽培穀物調査概法」
遠藤 英子◯(明治大学),那須 浩郎(岡山理科大学),D. Gaskevic,M. Videiko,O. Yanevich(Institute of archaeology of national academy of sciences of Ukraine)

O-06 10:25 「秋吉台北部のドリーネ堆積物から産出した植物珪酸体と微粒炭」
渡邉 稜也○(日本大学・院),江口 誠一,田代 崇(日本大学),藏本 隆博(秋吉台博物館)

O-07 10:40 「日本産ヒノキ科樹木の木材産地推定に向けた標準年輪曲線ネットワーク構築」
大山 幹成○(東北大学),米延 仁志(鳴門教育大学),星野 安治(奈良文化財研究所),Marta Domínguez-Delmás, Ignacio García-González(Universidad de Santiago de Compostela),鈴木 伸哉(東京都埋蔵文化財センター),藤原 健(森林総合研究所),安江 恒(信州大学),佐野 雅規(早稲田大学),庄 建治朗(名古屋工業大学)

10:55(会場準備)
11:00~12:00 総会
12:00~13:10 昼食

ポスター発表A「生態, 古生態, 環境変動」
P-01 13:10 「古生態学データベース Neotoma の紹介」
高原 光○,佐々木 尚子(京都府立大学・生命環境)

P-02 13:12 「八ヶ岳東南麓におけるMIS7の大型植物化石群の組成変化」
齊藤 ひさ〇,百原 新(千葉大学),水野 清秀(産業技術総合研究所),内山 高(山梨県富士山科学研究所),内山 美恵子(都留文科大学)

P-03 13:14 「魚津埋没林堆積物の花粉組成」
志知 幸治○(森林総合研究所),酒井 英男(富山大学)

P-04 13:16 「宮崎県綾町深田における過去3000年間の植生変化と火事の影響」
佐々木 尚子○(京都府立大学),河野 樹一郎(西日本技術開発),高原 光(京都府立大学),河野 円樹,河野 耕三(綾町)

P-05 13:18 「宮城県多賀城跡あやめ池の堆積物からみた完新世中期以降の環境変遷と人間活動
吉田 明弘○(鹿児島大学法文学部),小林 和貴,鈴木 三男(東北大学植物園)

ポスター発表B「人と植物の関係史」
P-06 13:20 「植物珪酸体化石からみた関東地方における弥生時代以降の低地植生の変化」
江口 誠一(日本大学)

P-07 13:22 「兵庫県神鍋地域の黒ボク土に含まれる植物珪酸体と微粒炭分析による約1万年間の植生と火入れの歴史」
林 尚輝〇,井上 淳(大阪市立大学),河野 樹一郎(西日本技術開発株式会社)

P-08 13:24 「縄文時代における人為生態系の形成とクリ果実の大型化」
大木 美南◯(明治大学文学研究科),佐々木 由香(パレオ・ラボ),能城 修一(明治大学黒曜石研究センター),阿部 芳郎(明治大学文学部)

P-09 13:26 「縄文時代前期の果実利用」
佐々木 由香○(明治大学黒耀石研究センター),山本 華(早稲田大学大学院)

P-10 13:28 「中国浙江省湖州市銭山漾遺跡から再発掘された「絹製品」の素材同定」
鈴木 三男◯,小林 和貴(東北大学植物園),佐々木 由香,能城 修一(明治大学黒耀石研究センター),鄭 雲飛,丁 品(浙江省文物考古研究所),中村 慎一(金沢大学)

P-11 13:30 「歯石の残存デンプン粒からみた長江下流域新石器時代の植物食:良渚遺跡群と広富林遺跡を中心に」
渋谷 綾子○(国立歴史民俗博物館),劉 斌,王 寧遠(浙江省文物考古研究所),陳 傑,宋 建(上海博物館),岡崎 健治(鳥取大学),板橋 悠(東京大学),中村 慎一(金沢大学)

ポスター発表C「分類・系統,生物地理」
P-12 13:32 「ゲノム時代の遺物DNA分析~イネを例に~」
熊谷 真彦(農研機構)

13:35~14:05 ポスターコアタイム・奇数
14:05~14:35 ポスターコアタイム・偶数

口頭発表C「分類・系統,生物地理」,A-1「生態, 古生態, 環境変動」 座長:佐々木 尚子(京都府立大学)
O-08 14:35 「北海道北部猿払川湿原群の後期完新世スゲ属痩果化石の形態と分類」
矢野 梓水〇,百原 新(千葉大学),冨士田 裕子(北海道大学)

O-09 14:50 「岐阜県南東部における最終氷期最寒冷期のコウヤマキの分布立地」
西内 李佳○,百原 新(千葉大学大学院),塚腰 実(大阪市立自然史博物館)

O-10 15:05 「宮崎県南部四家地域の中部更新統久木野層の大型植物化石群から復元した常緑広葉樹林の組成」
百原 新○(千葉大学大学院園芸学研究科),赤崎 広志(宮崎県総合博物館),水野 清秀(産業技術総合研究所),三宅 尚(高知大学),河野樹一郎(西日本技術開発)

O-11 15:20 「滋賀県北部山門湿原AT火山灰包含堆積物から産出した大型植物化石群集」
山川 千代美○,林 竜馬,里口 保文(滋賀県立琵琶湖博物館),藤本 秀弘,橋本 勘(山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会)

15:35~15:45 (休憩)

口頭発表A-2「生態, 古生態, 環境変動」 座長:吉田 明弘(鹿児島大学)
O-12 15:45 「真景図をもとにした東海地方における近世の植生景観復元」
小椋 純一(京都精華大学・人文)

O-13 16:00 「10年目の真実~新潟県中越沖地震で現れた海底古木の起源と成因に関する考察~」
中田 誠〇(新潟大学・農),卜部 厚志(新潟大学・災害研),細尾 佳宏(信州大学・農)

O-14 16:15 「埋没林研究のこれまでと今後の取り組み」
辻 誠一郎(東京大学大学院新領域創成科学研究科)(発表者の都合により発表取りやめとなりました)
16:30 閉会挨拶
巡検(第43回日本植生史学会談話会)のご案内
テーマ:「綾ユネスコエコパーク巡検」
内容:綾(宮崎県綾町)には,日本最大規模の照葉樹自然林が残されています。同町を流れる綾川流域は,照葉樹林帯の北限(東アジア)に近く,多くの日本固有種が現存し,特に高標高域ではブナが優占する自然林を見ることができます。同地域は,平成24年にユネスコエコパークに登録され,原生的な森林生態系の保護,照葉樹自然林の復元,自然と共生する地域づくり等の取組が行われています。今回の巡検では,綾の吊り橋コースと大森岳または川中の見学コースを綾町照葉樹林文化推進専門監にご案内いただきながら,綾の森の魅力と特徴を学びます。
案内人:河野耕三(綾町照葉樹林文化推進専門監)
世話人:宇田津徹朗,杉山真二

日程:2017年12月4日(月):バス移動
8:40に「宮崎観光ホテル」と9:00に「宮崎駅東口」でバスに乗車
9:45  綾町役場着
10:00~15:00 綾の吊り橋コースと大森岳あるいは川中の見学コース
※見学の順序とコース組合せは,当日の天候および参加者によって調整します。
※吊り橋はかなり高い(高さ142m)ので,高所が苦手な方はご留意下さい。  
※吊橋コースは一周約2km(標高100~200m)遊歩道で,林齢約135年(中に約50年生二次林含む)の森(シイ-イチイガシ林)の中を歩きます。
※大森岳コースは標高500~600m付近の林齢約190年の森(イスノキ-アカガシ林)の中を走る林道で,途中下車しながら車で移動します。
【川中コースは,今回は予備あるいはオプションとして考えています】
12:00 昼食
15:30 綾町役場を出発
16:20 宮崎駅で一部解散
17:00 宮崎空港で解散
参加費:4,000 円程度(昼食代込み)※バスの借り上げ価格によって変動あり
定員:30 名
申込期限:10月31日(火)(定員に達した場合,期限日より前に締切ることがあります。)
申込方法:大会申込時に学会Webサイトの「大会情報」にある
『申込フォーム』からお申し込み下さい。