第21回大会

日本植生史学会第21回大会報告

第21回大会(研究会設立20周年・学会設立10周年記念)を2006年11月25-26日に東京大学において開催しました.

日時
2006年11月25日(土)公開シンポジウム・奨励賞授賞式および講演・20周年祝賀会
2006年11月26日(日)一般研究発表・ポスター発表・総会

会場
東京大学本郷キャンパス内 法文2号館3大教室

実行委員
谷川章雄(実行委員長),佐藤宏之,樋泉岳二,江口誠一,鈴木伸哉,余語琢磨,高橋敦

公開シンポジウム
人類時代の植生史研究と考古植物学 -旧石器から江戸へ-
招待講演 大場秀章 植物学と植生史学
話題1 辻 誠一郎 日本の植生史と人の活動史 -到達点・課題・展望-
話題2 鈴木三男 日本人と樹木,つきあいの歴史 -考古植物学的アプローチ-
話題3 山田昌久 遺跡発見の植物と技術情報から見た人と森の関係史

総合討論 司会: 谷川章雄・樋泉岳二(早稲田大学)
第4回奨励賞授与式および記念講演 井上淳(大阪市大)

一般研究発表(口頭発表)
A「生態、古生態と環境変動」
A-1 狭山丘陵の下部更新統上総層群谷ツ粘土層から発見されたDavidiaの内果皮化石 福嶋徹(武蔵村山市議会)・百原新(千葉大・園芸)
A-2 岐阜県上石津の東海層群でみられる前期更新世の花粉群の変遷 大井信夫(ONP研究所)・百原新(千葉大・園芸)・田端英雄(応用里山研究所)
A-3 オオシラビソを含む長野県北部岩岳湖成層の後期更新世約3万年前の古植生 鈴木孝治(千葉大・院)・百原新(千葉大・園芸)・守田益宗(岡山理科大)・苅谷愛彦(千葉大)
A-4 白老海岸平野の形成過程と植生変遷(1) 鈴木茂(パレオ・ラボ)・鈴木正章(道都大学)・遠藤邦彦(日本大学)・中村賢太郎(パレオ・ラボ)・千葉崇(日本大学)
A-5 幕末から室町後期における京都の神社林の植生 小椋純一(京都精華大)

B「人と植物の関係史」
B-1 館山市沖ノ島遺跡から出土した縄文時代早期のアサ種子 小林真生子・百原新(千葉大・園芸)・清永丈太(東京都建設局)・岡崎浩子(千葉県立中央博物館)・柳澤清一・岡本東三(千葉大)
B-2 青森県冨の沢遺跡出土のヒエ属炭化種子の形態変異 住田雅和(国立歴史民俗博物館)
B-3 縄文時代の炭化クリ種子を用いた果実サイズの復元 吉川純子(古代の森研究舎)・荒川隆史(新潟県立歴史博物館)
B-4 東京都東村山市下宅部遺跡の出土木材からみた関東地方の縄文時代後・晩期の木材資源利用 能城修一(森林総研)・佐々木由香(パレオ・ラボ)
B-5 弥生時代における沖積平野居住者のスギ大径木利用構想 山田昌久(首都大)
B-6 貝層堆積過程の復元―貝塚出土試料におけるコンタミネーション― 遠部慎・宮田佳樹・小林謙一(国立歴史民俗博物館)・植田弥生(パレオ・ラボ)
B-7 安定同位体を用いた弥生時代の食性研究 宮田佳樹(国立歴史民俗博物館)・米田穣(東京大)・住田雅和・遠部慎・小林謙一(国立歴史民俗博物館)・パレオ・ラボAMS年代測定グループ・扇崎由(岡山市教育委員会)

C「分類・系統、生物地理」
C-1 備北層群産ヒシ科化石とアスナロビシ属(Hemitrapa)の比較研究 塚腰実・岡本素治(大阪市立自然史博物館)
C-2 クリの分布変遷における人の関与を遺伝的構造から検証する 田中孝尚(東北大植物園)・山本俊哉(果樹研究所)・能城修一(森林総研)・鈴木三男(東北大植物園)

一般研究発表(ポスター)
A「生態、古生態と環境変動」
PA-1 岐阜県上石津の東海層群でみられる前期更新世の大型植物化石相の変遷 百原新(千葉大・園芸)・大井信夫(ONP研究所)・田端英雄(応用里山研究所)
PA-2 古琵琶湖層群・更新統畑層の植物化石群集の解析 南澤修・松本みどり(千葉大・理・地球)・百原新(千葉大・園芸)・山川千代美(琵琶湖博物館)
PA-3 藤岡市南部の更新世末期の植物化石群集 田中義文・高橋敦(パリノ・サーヴェイ(株)・井上勉(藤岡市教育委員会)
PA-4 千葉県館山市付近の植生変遷 鈴木茂(パレオ・ラボ)・遠藤邦彦(日本大)・大里重人((株)土質リサ-チ)・石綿しげ子(基礎地盤コンサルタンツ)・久保崇(日本大)
PA-5 大阪湾夢洲沖ボーリングの花粉分析に基づく過去約1万年間の植生変遷 北川陽一郎・吉川周作(大阪市大)・高原光(京都府大院・農)
PA-6 後氷期の八甲田山におけるA/F,P/A比からみたオオシラビソ林の変遷 中村琢磨(横浜国大・院・環境情報)・高原光(京都府大院・農)
PA-7 愛知県, 矢作川河床の埋没林 安昭炫(東京大・院)・辻誠一郎(東京大)・木村勝彦・箱崎真隆(福島大)・中村俊夫(名古屋大)・佐々木由香(パレオ・ラボ)・辻圭子(国立歴史民俗博物館)・森泰通・松井孝宗(豊田市郷土資料館)・河合仁志(岡崎市教育委員会)
PA-8 若齢コナラ林におけるコナラ花粉粒生産量 清永丈太(東京都)
PA-9 カムチャッカ半島内陸部における表層堆積物中の花粉組成と周辺植生の関係 豊岡康広・高原光(京都府大院・農)・竹原明秀(岩手大・人文社会)・池田重人(森林総研)・檀原徹(京都フィッショントラック)・Dirksen, O.(Inst. Volcanology and Seismology, RUS)・Klimin, M. (Inst. Water and Ecological Problem, RUS)
PA-10 奈良県曽爾高原ススキ原の山焼きにおける炭の分布 井上淳(大阪市大)
PA-11 秋田スギの年輪幅を用いた東北北部における古気候復元 大山幹成(東北大植物園)・米延仁志(鳴教大)・半沢まどか・鈴木三男(東北大植物園)
PA-12 青森ヒバの年輪気候学的研究 金子野吾(東北大院・生命)・大山幹成・鈴木三男(東北大植物園)

B「人と植物の関係史」
PB-1 韓国,葛梅里遺跡出土の3~4世紀の種実遺体群・花粉群と植物利用 野中理加・安昭炫・辻誠一郎(東京大),李弘鐘・庄田眞矢(高麗大)
PB-2 縄文時代の復元磨製石斧を使用した木材伐採実験-伐採後の石斧に残される痕跡から読み取れること- 小林加奈(首都大・院)・磯部保衛(村上古代ランド)
PB-3 東京都下宅部遺跡における縄文時代の土器付着植物遺存体の種類とその用途 佐々木由香(パレオ・ラボ)
PB-4 東京都下宅部遺跡における遺構群の14C年代と縄文時代後半期の種実利用の変遷 工藤雄一郎(東京都立大・院)・佐々木由香(パレオ・ラボ)・小林謙一・坂本稔(国立歴史民俗博物館)・松崎浩之(東大)
C「分類・系統、生物地理」
PC-1 北海道産後期白亜紀のマンサク亜綱類似結実器官鉱化化石の構造と類縁 西田治文(中央大・理工)
PC-2 縄文時代におけるウルシ花粉の産出状況 吉川昌伸(古代の森研究舎)