第24回大会

第24回大会を2009年11月6-8日に熊本大学において開催しました.

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要旨集に誤植がありました。購入された方は訂正をお願いいたします。
pp36-37 箱崎ほかの要旨O-4 発表者名のローマ字表記
誤:YOCHIDA → 正:YOSHIDA

日時
11月6日(金) 午後:幹事会・評議員会

11月7日(土) 午前:一般研究発表(口頭) 午後:公開シンポジウム・懇親会

11月8日(日) 午前・午後:一般研究発表(口頭・ポスター)・総会

会場 熊本大学工学部百周年記念館(熊本市・黒髪キャンパス南地区)

主催 日本植生史学会・九州古代種子研究会

大会実行委員甲元眞之(委員長)・小畑弘己・宮縁育夫・仙波靖子・佐々木由香・佐々木尚子

大会プログラム
一般研究発表(口頭)

口頭発表 A「生態,古生態,環境変動」 座長:寺田和雄
O-1 下部更新統狭山層産オニグルミ化石の産出状況
*福嶋 徹(GeoWonder 企画むさしの化石塾),百原 新(千葉大)
O-2 奈良県五條市のブナとカラマツを含む晩氷期大型植物化石群
*百原 新(千葉大),三宅 尚(高知大),山本浩久(岩手第二中)
O-3 中越沖地震海底古木の起源~新潟県上越市関川沿いの埋没樹木との関連性~
*佐藤芙美・中田 誠(新潟大),古山利也(NPO 法人関川水辺クラブ),卜部厚志(新潟大災害復興科学センター)
O-4 年輪解析に基づく猿ヶ森ヒバ埋没林の古生態と埋没プロセスの解明
*箱崎真隆(東北大),大和田めぐみ(物質・材料研究機構),吉田明弘・星野安治・大山幹成・鈴木三男(東北大)

口頭発表 A「生態,古生態,環境変動」 座長:高原 光
O-5 中央アルプス濃ケ池カールに堆積した後氷期堆積物の花粉分析
*中堀謙二(信州大),高橋寿恵
O-6 阿蘇カルデラ北部域最終氷期以降の自然環境変遷と人々の生活空間
*長谷義隆(御所浦白亜紀資料館),宮縁育夫(熊本大),佐々木尚子(地球研),春田直紀(熊本大),橘 昌信(別府大),湯本貴和(地球研)
O-7 Holocene vegetation-fire history and human activity:a case study in the Lower reaches of Yangtze River, East China
*Junwu SHU, Weiming WANG (Nanjing Institute of Geology and Palaeontology, ChineseAcademy of Sciences) and Leping JIANG (Zhejiang Provincial Institute of Archaeology and Cultural Relics)

口頭発表 B「人と植物の関係史」 座長:百原 新
O-8 縄文時代のアズキ(Vigna angularis)
中山誠二(山梨県立博)
O-9 2型をしめす遺跡出土種実類について─富ノ沢遺跡出土イヌビエ属種子の事例を中心に
住田雅和(歴博)
O-10 長野県石行遺跡と神奈川県中屋敷遺跡出土土器における縄文晩期終末から弥生前期のアワ圧痕の同定
*佐々木由香(パレオ・ラボ),中沢道彦(早稲田大先史考古学研),那須浩郎(総研大),米田恭子(パレオ・ラボ),小泉玲子(昭和女子大)

公開シンポジウム

テーマ:「植物と人間の共生 -植物は栽培化(ヒトの関与)でどう変化したか-」

オーガナイザー:小畑弘己(熊本大)・佐々木由香(パレオ・ラボ)

趣旨:最近栽培植物とされる種実の土器圧痕や種実遺体が縄文時代の遺跡から頻繁に見つかるようになって,栽培化された植物の認識が大きな問題となっている。そこで,人間の植物への関与とそれに伴う植物の形態変化を考古学資料の中にどう読み取るのかを,とくに縄文時代の資料を対象に,出土種実の同定やタフォノミーといった問題にも触れながら考察し,栽培植物の認識についての議論を深めたい。また,九州地域の縄文時代の栽培植物について基礎的な資料を提示し,これらの起源や受容形態について,考古学的な状況も加えながら考察してみたい。

趣旨説明 小畑弘己・佐々木由香

S-1 栽培種と野生種はどこで見分けるか?-種実形態による識別の問題点- 那須浩郎(総研大)

S-2 縄文時代に堅果類は栽培されていたか? 吉川純子(古代の森研究舎)

S-3 先史農耕を読み解く-近年の古民族植物学の理論と方法- 小畑弘己(熊本大)

15:20 S-4 九州地方縄文時代の栽培植物 栁田裕三(佐世保市教委)
総合討論

11 月8 日(日)
口頭発表 B「人と植物の関係史」 座長:山本直人
O-11 残存デンプンの形態からみた旧石器時代および縄文時代の植物利用
渋谷綾子(総研大)
O-12 縄文時代の「縄」の素材植物
*鈴木三男・小林和貴(東北大)
O-13 佐賀市東名遺跡と久留米市正福寺遺跡の出土遺物からみた北部九州における縄文時代の編組製品の技法と素材
*能城修一(森林総研),佐々木由香(パレオ・ラボ),鈴木三男・小林和貴(東北大),西田 巌(佐賀市教委),熊代昌之(久留米市文化観光部),山田広幸(宗像市教委)

口頭発表 A「生態,古生態,環境変動」 座長:江口誠一
O-14 九州山地中央部御池周辺における過去7000 年間の火事と植生変遷
*高原 光・酒井香里(京都府大),河野樹一郎(産総研),佐々木尚子(地球研)
O-15 阿蘇谷ボーリングコアの分析結果からみた完新世の植生変遷
*宮縁育夫(熊本大),杉山真二(古環境研究所),佐々木尚子(地球研)
O-16 植物珪酸体分析からみた中部ルソン島,パイタン湖における過去1300 年間の人為活動と植生変遷
吉田真弥(専修大)

ポスター発表
A「生態,古生態,環境変動」
P-1 ネパール,カトマンズ盆地北部における5 万年間の湖水準変動と植生変遷
*大井信夫(ONP研究所),酒井哲弥(島根大),田端英雄(応用里山研)
P-2 北海道下川地域中部中新統モサンル層の化石林
*柏原孝輔・松本みどり(千葉大),寺田和雄(福井恐竜博)
P-3 苗場山における後期更新世から完新世の古植生変遷とテフラ堆積記録
*星野フサ,片岡香子・卜部厚志(新潟大災害復興科学センター)
P-4 九十九里平野北部における完新世の古海況と植生変遷
*一木絵理・安 昭炫(東京大),村田泰輔(鳥取県埋文センター),國木田 大(東京大総合研究博)
P-5 阿蘇カルデラ北部阿蘇谷およびその外輪山域の花粉および珪藻化石群集
*長谷義隆(御所浦白亜紀資料館),岩内明子(アバンス),打越山詩子(熊本県文化企画課松橋収蔵庫),野口絵梨(富士通九州システムエンジニアリング)
P-6 草原景観は花粉分析で検出できるか-阿蘇地域における表層土壌中の花粉組成とその化石花粉組成への応用
*佐々木尚子(地球研),河野樹一郎(産総研),河野耕三(綾町企画財政課),長谷義隆(御所浦白亜紀資料館),宮縁育夫(熊本大)
P-7 阿蘇カルデラ北部における完新世の環境変遷-古生態学的手法からみた草原植生と火事の歴史
*河野樹一郎(産総研),林 貴由・高原 光(京都府大),佐々木尚子・湯本貴和(地球研)
P-8 東北タイ各地域の表層部より産出した植物珪酸体化石群
*江口誠一(千葉中央博),岡田直紀(京都大),Somkid Siripatanadilok・Teera Veenin(カセサート大)
P-9 四国山地における微粒炭分析の試み
小椋純一(京都精華大)
P-10 大学・博物館等に保存された証拠標本を用いた環境変動の推定
*富塚朋子・辻 誠一郎(東京大),宮田昌彦(千葉中央博)
P-11 霞ヶ浦沿岸花室川出土の大型植物遺体
住田雅和(歴博)

B「人と植物の関係史」
P-12 山形県,押出遺跡における植生変遷と人間活動
*安 昭炫・辻 誠一郎(東京大),國木田 大(東京大総合研究博)
P-13 遺跡環境整備による人と植物のかかわり史復元の可能性-史跡平出遺跡における植生復元とそれを巡る諸問題-
*酒井宏美・辻 誠一郎(東京大)
P-14 群馬県榛東村茅野遺跡出土土器に残された種子圧痕のレプリカ法による観察
*洞口正史(群馬県教委),佐々木由香・米田恭子(パレオ・ラボ),角田祥子(榛東村耳飾り館)
P-15 日田市佐寺原遺跡の土抗出土炭化種実組成からみた弥生時代中期の植物利用
*佐々木由香・スダルシャン バンダリ(パレオ・ラボ),比嘉えりか・今田秀樹(日田市教委)
P-16 南九州における食用植物の利用-とくに古墳文化周縁部の事例について-
*中村直子・寒川朋枝・真邉彩(鹿児島大),大西智和・鐘ヶ江賢二(鹿児島国際大)
P-17 種子圧痕プロジェクトの2008 年度の研究成果について
小畑弘己・*仙波靖子(熊本大埋蔵文化財調査室)
P-18 モンゴル・アウラガ遺跡の植物遺存体-祖先供養と栽培植物-
小畑弘己(熊本大埋蔵文化財調査室)
P-19 清原小魯里の炭化層出土の稲籾再考
安 承模(円光大)
P-20 アリと種子-動物撹乱の一例-
安 承模(円光大),*安 ヒョンジュン(全北文化財研究院)
P-21 全南大学博物館所蔵の三国時代土器の圧痕研究
*金 民玖・鄭 有珍(全南大)
P-22 水田表層堆積物の花粉組成:神奈川県葉山町谷戸田での事例
*上中央子(東北大),那須浩郎(総研大),佐々木由香・スダルシャン バンダリ・菊地有希子(パレオ・ラボ)
P-23 編組製品素材可能植物データベースの作成
*小林和貴・上中央子・田中孝尚・米倉浩司・大山幹成・鈴木三男(東北大)
P-24 九州地方における中世・近世の下駄の樹種
高橋 敦(パリノ・サーヴェイ)
P-25 近世中・後期の社寺建築にみる樹種選択
*能城修一(森林総研),藤井智之(森林総研関西支所),山本博一(東京大)
P-26 丹後半島の民家建築部材にみる木材利用
*村上由美子(地球研),奥 敬一(森林総研関西支所),佐久間大輔(大阪自然史博),堀内美緒(国連大高等研),井之本 泰(里山ネットワーク世屋),深町加津枝(京都大),杉山淳司(京大生存圏研),大住克博(森林総研関西支所),湯本貴和(地球研)
P-27 エタノール溶液で保存した植物遺体の14C 年代測定-エタノールが年代測定に与える影響の有無に関する比較実験―
*工藤雄一郎(歴博),百原 新(千葉大),中村俊夫(名古屋大年代測定総合研究センター)