第33回日本植生史学会大会のご案内(最終報)

第33回日本植生史学会大会を下記の要領で開催します。

大会参加の事前申込は締め切りました。
当日参加をご希望の方は、直接、会場の受付にお越しください。

公開シンポジウムのみの聴講は申込不要・無料です。当日お越し下さい。
日時
2018年11月09日(金)午後:幹事会
2018年11月10日(土)午前:評議員会 午後:公開シンポジウム,奨励賞記念行事,懇親会
2018年11月11日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会
2018年11月12日(月)巡検(第 45 回日本植生史学会談話会)

会場 滋賀県立琵琶湖博物館
〒525-0001 滋賀県草津市下物町1091  http://www.biwahaku.jp/access
アクセス:JR草津駅から近江鉄道バス(約25分),「びわこ博物館」下車,徒歩すぐ
*博物館行きのバスは,1時間に1本しかありません。事前にバスの時刻表をご確認ください。
*博物館のレストランは混雑することが予想されますので,できる限り草津駅周辺等で昼食を購入の上,ご持参ください。博物館から徒歩約15分の場所に「道の駅」がありますが,近隣にコンビニエンスストア等はありません。
ペットボトル飲料は,館内のミュージアムショップで販売しています。
懇親会:琵琶湖博物館レストラン「にほのうみ」
宿泊:各自でお早めにご予約ください。大会会場周辺には宿泊施設がなく,草津・守山・大津駅周辺にあります。

費用 (当日徴収)
参加費(要旨集代を含む):一般会員・シニア会員3,000円,学生会員1,000円,非会員4,000円
懇親会費:一般会員・シニア会員6,000円,学生会員3,000円,非会員6,000円

主催・共催:日本植生史学会(主催)・ 滋賀県立琵琶湖博物館(共催)
大会実行委員:山川千代美(委員長),林竜馬,村上由美子,西原和代,佐々木尚子,那須浩郎

※ 大会に関する連絡先:参加申込や要旨作成などに関するお問合わせは,大会実行委員会(taikai33@hisbot.jp)までお願いします。

大会プログラム
2018年11月10日(土) 公開シンポジウム,奨励賞記念行事,懇親会
10:30-13:00 受付(ホール前)
大会参加者には,企画展示観覧券をお渡しします。公開シンポジウム前のひとときに,ぜひご覧ください。
(常設展示の観覧には、別途料金が必要です。)

13:00-15:40 公開シンポジウム(セミナー室)
テーマ:「時空を超えた埋没林・化石林研究の進展に向けて」
オーガナイザー:山川千代美・林 竜馬(琵琶湖博物館)・辻 誠一郎(東大名誉教授)
趣旨:鮮新世以降の時代は,日本列島の島弧化が進み,地球規模で起きた寒冷化現象の影響を受けながら日本の植物相が移り変わり,現在の植生を形成してきた。各時代の植生や古環境やその変遷過程を捉える上で,原地性である埋没林,化石林は有効な証拠である。これらは森林の一部がそのままの状態で地層中に保存されたものであり,いわば当時の森林環境を示すタイムカプセルと言える。これまでの埋没林,化石林の研究を見直しながら,時代や空間を超えての研究の進展を考える機会とする。
本講演会とあわせて,開催中の企画展示「化石林- ねむる太古の森」もあわせて観覧いただくことができます。企画展示概要:地層に眠る化石林・埋没林を通して,動物が生息した太古の森の豊かな生態系や,古琵琶湖から琵琶湖に至るまでの,湖を取り巻いてきた森の様子や移り変わりを紹介します。また,氷期の森の気温を体感して森が変化する自然の仕組みや,縄文時代の温暖な森を利用した人の営みも伝えます。

13:00-13:40 趣旨説明「日本の埋没林・化石林研究の進展と意義」
辻 誠一郎(東大名誉教授)
13:40-14:10 「古琵琶湖層群における鮮新-更新世の化石林研究」
山川千代美(滋賀県立琵琶湖博物館)
14:10-14:20 (休憩)
14:20-14:50 「若狭地域における完新世の埋没木と考古学研究」
小島秀彰(若狭三方縄文博物館)
14:50-15:20 「2つの新しい年輪年代法の登場と日本の埋没林が果たす役割」
箱崎真隆(国立歴史民俗博物館)
15:20-15:40 ディスカッション-今後の埋没林・化石林研究に向けて-

16:00-17:00 奨励賞記念行事(セミナー室)
表彰
記念講演1:西内李佳
記念講演2:山本 華

17:30-19:30 懇親会(レストランにほのうみ)

*琵琶湖博物館発 草津駅西口行 19:54分発 最終近江バスに必ずお乗りください。
2018年11月11日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会
*草津駅西口発 琵琶湖博物館行 9:24分発 近江バスにお乗りください。
10:00-11:55 口頭発表B「人と植物の関係史」(セミナー室)
12:00-12:45 総会(セミナー室)
12:45-13:30 昼食
13:30-15:00 ポスター発表(ホール前)
15:00-16:55 口頭発表C「分類・系統,生物地理」,A「生態,古生態,環境変動」(セミナー室)

口頭発表 B「人と植物の関係史」
O-01 10:00-10:15 「茨城県上境旭台貝塚とその周辺における縄文時代後・晩期の植物資源利用」
○能城修一・吉川昌伸・工藤雄一郎・佐々木由香・阿部芳郎
O-02 10:15-10:30 「関東平野中央部における縄文時代の植生変遷と森林資源管理」
〇吉川昌伸・能城修一・工藤雄一郎・佐々木由香
O-03 10:30-10:45 「キビのヨーロッパへの拡散の時期と経路 —ウクライナでのレプリカ法データからの考察—」
○遠藤英子・那須浩郎・D. Gaskevych・A. Yanevich・M. Videiko
O-04 10:45-11:00 「秋吉台地域に残存する常緑広葉樹林と地下より産出した植物珪酸体化石群」
〇渡邉稜也・江口誠一・荒木陽子・藏本隆博・清永丈太・田代 崇・斎藤 雅・山口広夏・岡田直紀
11:00-11:10 (休憩)
O-05 11:10-11:25 「古代から中世の近江における木材利用の変化」
村上由美子
O-06 11:25-11:40 「縄文時代のマメとヒエのドメスティケーション」
那須浩郎
O-07 11:40-11:55 「土器残存脂質分析からみたコーカサス初期農耕民の土器利用」
〇宮田佳樹・下釜和也・堀内晶子・宮内信雄・新井才二・赤司千恵・吉田邦夫・西秋良宏

12:00-12:45 総会
12:45-13:00(休憩・昼食)

13:30-15:00 ポスター発表
A「生態, 古生態, 環境変動」
P-01 13:30-13:32 「モミ属3種(トドマツ,モミ,ウラジロモミ)の花粉生産量の推定−定量的植生復元の基礎資料として−」
○斎藤俊彦・高原 光・佐々木尚子・中村琢磨・林 竜馬・杉田真哉
P-02 13:32-13:34 「京都市八丁平におけるクリ(Castanea crenata)天然林の花粉生産量—定量的植生復元の基礎資料としてー」
〇森下真衣・三宅悠平・佐々木尚子・高原 光・杉田真哉
P-03 13:34-13:36 「スギ花粉の生産量,空中花粉飛散量,堆積量の関係」
清永丈太

P-04 13:36-13:38 「豊橋市自然史博物館所蔵の黒田啓介更新世植物化石コレクション」
吉川博章
P-05 13:38-13:40 「現生メタセコイアの生態-実生の生育-」
○塚腰 実・三井聖子・厚井 聡

B「人と植物の関係史」
P-06 13:40-13:42 「料紙のデンプン粒構成物からみた古文書の起源追跡」
渋谷綾子
P-07 13:42-13:44 「年輪年代学的手法による平城京左京二条二坊十四坪出土木簡の同一材推定」
○星野安治・桑田訓也・山本祥隆・浦 蓉子
P-08 13:44-13:46 「宮古島ミヌズマ遺跡の土器圧痕・炭化種実からみたグスク時代の植物利用」
〇真邉 彩・千田寛之・久貝弥嗣・小畑弘己
P-09 13:46-13:48 「中国浙江省田螺山遺跡における土器圧痕調査とその成果−Sitophilus 属甲虫の発見−」
小畑弘己・〇宮浦舞衣・金原正明・金原美奈子・孫国平
P-10 13:48-13:50 「兵庫県神鍋地域の堆積土壌中の植物珪酸体と微粒炭が示す過去1万年間の異なる火入れ頻度下での植生変遷」
〇林 尚輝・河野樹一郎・井上 淳
P-11 13:50-13:52 「南コーカサスにおけるヨモギ属(Artemisia sp.)利用史」
○赤司千恵・門脇誠二・ファルハド=キリエフ・西秋良宏
P-12 13:52-13:54 「平城宮・京跡における植物利用」
浦 蓉子
P-13 13:54-13:56 「鳥浜貝塚出土木胎漆器の分析」
〇蒲生侑佳・能城修一・鯵本眞友美・本多貴之・増田隆之介
P-14 13:56-13:58 「武田氏館跡にみる中世の植物利用」
○野本紗英里・佐々木由香・バンダリ=スダルシャン
P-15 13:58-14:00 「縄文時代後晩期の千葉県市川市道免き谷津遺跡の植生の空間分布」
○岩原こころ・百原 新・工藤雄一郎

C「分類・系統, 生物地理」
P-16 14:00-14:02 「日本産第四紀大型植物化石データベースの公開と今後の利用」
矢部 淳・〇植田弥生

口頭発表 C「分類・系統, 生物地理」&A「生態, 古生態, 環境変動」
O-08 15:00-15:15 「日本産カヤツリグサ科スゲ属アゼスゲ節25種の痩果の形態学的分類」
〇矢野梓水・百原 新・正木智美・加藤ゆき恵・冨士田裕子
O-09 15:15-15:30 「西別湿原にヤチカンバはいつから生えていたか?」
◯鈴木三男・吉川昌伸・小林和貴・佐藤雅俊・戸田博史・石渡一人・長谷川  健

O-10 15:30-15:45 「北海道猿払川湿原の形成史」
○紀藤典夫・種市拓郎・清水 歩・野崎 匠・百原 新・矢野梓水・近藤玲介・嵯峨山 積・重野聖之・横田彰宏・田代 崇・井上 京・横地 穰・加藤ゆき恵・冨士田裕子・宮入陽介・横山祐典
O-11 15:45-16:00 「「琵琶湖眺望真景図」と「琵琶湖真景図」から読み解く幕末期における琵琶湖周辺の里山景観」
小椋純一

16:00-16:10 (休憩)

O-12 16:10-16:25 「古琵琶湖層群の化石林を伴う鮮新世末期植物化石群構成種の現在の生育立地」
百原 新
O-13 16:25-16:40 「神吉盆地堆積物(京都府南丹市)の花粉分析,大型遺体分析によるMIS 3からMIS 2への移行期における植生の変化」
○高原 光・河合貴則・百原 新・植村善博
O-14 16:40-16:55 「遺跡の花粉分析から地域スケールの植生史をさぐる−滋賀県の遺跡古生態学データベースに基づく植生景観復元への試み-」
○林 竜馬・佐々木尚子
*琵琶湖博物館発 草津駅西口行 17:29分発 近江バスにお乗りください。

巡検(第45回日本植生史学会談話会)のご案内
「琵琶湖と水月湖:埋没林・化石林と湖沼堆積物研究の最前線」
内容:琵琶湖には,約43万年間の連続した湖沼堆積物が存在し,花粉分析による氷期間氷期変動に伴う植生史の解明が進んでいる。また,琵琶湖の周辺地域には,約400万年間におよぶ古琵琶湖層群が存在し,湿地林の古植生を詳細に復元することが可能な化石林も多く見つかる。本巡検では,現在の琵琶湖を眺望し,その周辺に存在する古琵琶湖層群の化石林を見学する。あわせて,9月に新たに完成した福井県年縞博物館を見学し,三方五湖周辺地域での埋没林と湖沼堆積物研究の最前線について学ぶ。

案内人:山川千代美(琵琶湖博)・小島秀彰(三方縄文博)・北川淳子(里山里湖海研究所)
世話人:林 竜馬,那須浩郎
日程: 11月12日(月)8:00-17:00(集合:JR草津駅8:00,解散:JR米原駅17:00頃を予定)
移動方法:貸切バス
行程(予定):
8:00 「草津駅西口」でバスに乗車
9:30 安曇川河川敷着
9:30-11:00 堅田層群の化石林と植物化石を見学
12:00 昼食(三方湖周辺)
13:00 三方湖周辺埋没林産出地を見学
14:00 福井県年縞博物館を見学
15:30 三方五湖を出発
17:00 米原駅で解散
参加費:5,000 円程度(昼食代込み)※人数によって変動あり
定員:30 名(参加者が少ない場合には開催できないこともあります。)
申込期限:10月22日(金)(定員に達した場合,期限日より前に締切ることがあります。)

第33回日本植生史学会大会のご案内(第2報)

第33回日本植生史学会大会を下記の要領で開催します。
大会参加・一般発表の申し込みは,学会 Web サイトの「大会情報」(http://hisbot.jp/meetings/upcomingmeeting)の『申込みフォーム』からお申し込みください。

日時
2018年11月09日(金)午後:幹事会
2017年11月10日(土)午前:評議員会 
午後:公開シンポジウム,奨励賞記念行事,懇親会
2017年11月11日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会
2017年11月12日(月)巡検(第 45 回日本植生史学会談話会)

会場 滋賀県立琵琶湖博物館 
〒525-0001 滋賀県草津市下物町1091  http://www.biwahaku.jp/access

アクセス:JR草津駅から近江鉄道バス(約25分),「びわこ博物館」下車,徒歩すぐ

懇親会:琵琶湖博物館レストラン「におのうみ」

宿泊:各自でお早めにご予約ください。大会会場周辺には宿泊施設がなく,草津・守山・大津駅周辺にあります。

費用 (当日徴収)
参加費(要旨集代を含む):一般会員・シニア会員3,000円,学生会員1,000円,非会員4,000円
懇親会費:一般会員・シニア会員6,000円,学生会員3,000円,非会員6,000円 

主催・共催:日本植生史学会(主催)・ 滋賀県立琵琶湖博物館(共催)
大会実行委員:山川千代美(委員長),林竜馬,村上由美子,西原和代,佐々木尚子,那須浩郎 

一般研究発表,大会参加,懇親会,巡検の申込期限
一般研究発表:  10月 8日(月)
一般研究発表要旨:10月15日(月)厳守
巡検:      10月22日(月)厳守
大会・懇親会:  10月29日(月)

※ 大会に関する連絡先:参加申込や要旨作成などに関するお問合わせは,大会実行委員会(taikai33@hisbot.jp)ま でお願いします。

申込方法          
学会Webサイトの「大会情報」(http://hisbot.jp/meetings/upcomingmeeting)にある『申込みフォーム』に以下の事項を記入しお申込み下さい。
①氏名・所属,②連絡先(住所,電話番号,電子メールアドレス),③会員種別(一般会員/学生会員/非会員),④懇親会の参加/不参加,⑤巡検の参加/不参加,⑥一般研究発表の有無。
一般研究発表をされる方は,次の項目もご記入下さい:
⑦発表形式(口頭/ポスター),⑧発表タイトル,⑨氏名・所属(連名の場合,発表者の左側に○印を付ける:申込者が非会員の場合,連名の会員の方の氏名を記入する),⑩優秀発表賞審査対象者の該当,⑪発表分野(A「生態,古生態,環境変動」/B「人と植物の関係史」/C「分類・系統,生物地理」)
※ 一般研究発表について申込時の内容でプログラムを作成しますので,変更は受付けません。
※ 大会における若手研究者の優秀な発表を優秀発表賞として表彰しています。審査対象者は,以下になります。
発表者(筆頭者)が学生会員,もしくは大学卒業後または大学院(修士課程もしくは博士課程)修了後5年未満の一般会員。

一般研究発表要領
口頭発表:時間は質疑応答を含め15分です。発表の際はパワーポイントをご使用下さい。会場には、Windows端末のみを準備する予定です。Macユーザーの方は各自でご用意ください。
ポスター発表:ポスターボードは,幅 85cm,高さ 120cm(A0縦対応)を用意します。ポスター発表者はコアタイム開始時に,番号順にポスター前で2分間の説明を予定しています。
※申込み多数の場合,口頭発表/ポスター発表の変更をお願いすることもあります。

要旨執筆要領
 一般研究発表の要旨を以下の執筆要領に従い作成し,その PDFファイルを第33回大会実行委員会の電子メールアドレス(taikai33@hisbot.jp)に送付して下さい(MS-Wordなど他の形式のファイルは不可)。執筆要領に沿っていない要旨は受け付けできませんのでご注意ください。
1.原稿サイズは A4(縦置き・横書き)で,2ページ以内とする。
2.原稿には上下 3cm ずつ,左右 2.5cmずつの余白を取る。
3.原稿の行数および1行の文字数は自由だが,1ページあたり 38 行×45 文字程度を目安とする。
4.要旨中に図表を挿入しても良い。ただし,600dpiのモノクロ印刷で判読が可能なものに限る。
5.提出するPDFファイルのサイズは3.0MB以内とする。
6.提出するPDFファイルはAdobe Acrobat Reader 4.0かそれ以降のヴァージョンで表示および印刷できるものとする。
7.要旨集の編集作業を行うため,提出するPDFファイルにパスワードなどのセキュリティ設定をしない。                           
 「印刷」,「テキストとグラフィックの選択」,「文章の変更」,「注釈とフォームフィールドの追加と変更」等は“許可”にする。
8.提出された原稿はそのままモノクロ印刷するため,作成したPDFファイルを各自で印刷し,文字や図表に充分な解像度があるか,文字化けなどがないかを提出前に必ず確認する。

優秀発表賞について
今大会においても優秀発表賞を表彰いたします。賞の趣旨・内容と審査対象者については以下の通りです。
1.優秀発表賞の趣旨
 日本植生史学会大会での若手研究者の積極的な研究発表と,植生史研究への投稿を促進することを目的として,大会での口頭発表,ポスター発表に対して賞を授与する
2.賞の内容と副賞
 優秀発表賞の受賞者は大会終了後に通知し,表彰状を授与する。また,大会終了後1年以内に当該発表を植生史研究に投稿した場合,副賞として研究奨励費5万円を授与する。
3.審査対象
 発表者(筆頭者)が学生会員,もしくは大学卒業後または大学院(修士課程もしくは博士課程)修了後5年未満の一般会員に限る。

公開シンポジウム「時空を超えた埋没林・化石林研究の進展に向けて」
11月10日(土) 13:00〜15:40
オーガナイザー:山川千代美・林 竜馬(琵琶湖博物館)・辻誠一郎(東大名誉教授)
趣旨:鮮新世以降の時代は、日本列島の島弧化が進み、地球規模で起きた寒冷化現象の影響を受けながら日本の植物相が移り変わり、現在の植生を形成してきた。各時代の植生や古環境やその変遷過程を捉える上で、原地性である埋没林、化石林は有効な証拠である。これらは森林の一部がそのままの状態で地層中に保存されたものであり、いわば当時の森林環境を示すタイムカプセルと言える。これまでの埋没林、化石林の研究を見直しながら、時代や空間を超えての研究の進展を考える機会とする。

本講演会とあわせて、開催中の企画展示「化石林- ねむる太古の森」もあわせて観覧いただくことができます(観覧チケットが必要ですが、団体割引適用)。
企画展示概要:地層に眠る化石林・埋没林を通して、動物が生息した太古の森の豊かな生態系や、古琵琶湖から琵琶湖に至るまでの、湖を取り巻いてきた森の様子や移り変わりを紹介します。また、氷期の森の気温を体感して森が変化する自然の仕組みや、縄文時代の温暖な森を利用した人の営みも伝えます。

13:00-13:40 趣旨説明「日本の埋没林・化石林研究の進展と意義」 辻 誠一郎(東大名誉教授)
13:40-14:10「古琵琶湖層群における鮮新-更新世の化石林研究(仮)」  山川千代美(琵琶博)
(10分休憩)
14:20-14:50「若狭地域における完新世の埋没木と考古学研究(仮)」小島秀彰(三方縄文博)
14:50-15:20「年輪年代学研究の最前線(仮)」 箱崎真隆(歴博)
15:20-15:40 ディスカッション  〜今後の埋没林・化石林研究に向けて〜

巡検(第45回日本植生史学会談話会)「琵琶湖と水月湖:埋没林・化石林と湖沼堆積物研究の最前線」の案内
内容:琵琶湖には、約43万年間の連続した湖沼堆積物が存在し、花粉分析による氷期間氷期変動に伴う植生史の解明が進んでいる。また、琵琶湖の周辺地域には、約400万年間におよぶ古琵琶湖層群が存在し、湿地林の古植生を詳細に復元することが可能な化石林も多く見つかる。本巡検では、現在の琵琶湖を眺望し、その周辺に存在する古琵琶湖層群の化石林を見学する。あわせて、9月に新たに完成予定の水月湖年縞研究展示施設を見学し、三方五湖周辺地域での埋没林と湖沼堆積物研究の最前線について学ぶ。

案内人:山川千代美(琵琶湖博)・小島秀彰(三方縄文博)・北川淳子(里山里湖海研究所)
世話人:林 竜馬,那須浩郎

日程: 11月12日(月)8:00〜17:00(集合:JR草津駅8:00、解散:JR米原駅17:00頃を予定) 
移動方法:貸切バス

行程(予定):
8:00 「草津駅西口」でバスに乗車
9:30 安曇川河川敷着
9:30~11:00 堅田層群の化石林と植物化石を見学
12:00 昼食(三方湖周辺)
13:00 三方湖周辺埋没林産出地を見学
14:00 水月湖年縞研究展示施設を見学
15:30 三方五湖を出発
17:00 米原駅で解散

参加費:5,000 円程度(昼食代込み)※人数によって変動あり
定員:30 名(参加者が少ない場合には開催できないこともあります。)
申込期限:10月22日(金)(定員に達した場合,期限日より前に締切ることがあります。)
申込方法:学会Webサイト『申込みフォーム』からお申し込み下さい。

書籍「人と植物の共生ー都市の未来を考えるー」の贈呈

2017年6月、大阪市立大学と大阪市立自然史博物館の共催で、国際シンポジウム「人と植物の共生 −都市の未来を考える−」が開催されました。
その報告書が、2018年2月に出版されました(B5判縦、総ページ150ページ、オールカラー)。
この報告書を希望する個人や機関に、着払い送料1冊271円で、贈呈されています。内容・申し込み方法等は、下記のページをご覧ください。
http://www.omnh.net/whatsnew/2018/05/post_325.html

植生史関係では、下記の記事が掲載されています。
 植物化石から紐解く日本の森の歴史 百原 新(千葉大学)
 太古の森に思いをはせる-都市で見られる化石植物- 塚腰 実(大阪市立自然史博物館)
 生物多様性保全と里山管理 佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)など

第 44 回日本植生史学会談話会のご案内

第 44 回日本植生史学会談話会を下記の要領で開催します。
講習会「光学顕微鏡による花粉観察と花粉分析処理の講習」
内容:花粉を研究対象とする学生および研究者を対象に,花粉観察に特化した光学顕微鏡選定や扱い方と効率的な花粉化石分離法の専門的知識を講習します。学生や若手研究者には技術の伝承を,中堅以上の研究者には専門知識の情報交換の場を提供します。

講師:守田益宗(岡山理科大学),講師補助:吉田明弘(鹿児島大学)
日時:2018 年 7 月 14 日(土)12:50~18:00、15 日(日)9:30~17:00
会場:岡山理科大学D2号館6階生物学実験室 岡山市北区理大町1-1

岡山理科大学キャンパス交通アクセス
http://www.ous.ac.jp/access.php?jpml=accessmap

主催・共催:日本植生史学会(主催),日本花粉学会(共催)
世話人:那須浩郎(岡山理科大学)・三宅尚(高知大学)
定員:顕微鏡講習30名、花粉分析講習16名
会費:会員3000円,非会員6000円(顕微鏡講習のみの場合 会員1000円,非会員2000円)当日会場にて徴収します。
申込方法:電子メールにて,件名を「第 44 回談話会参加希望」として次の事項を記載の上,danwa44@hisbot.jp 宛へお申し込み下さい。
申し込みの締め切りは 7 月 6 日(金)です。
①氏名 ②所属 ③連絡先(住所・電話番号・E-mail) ④会員/非会員 ⑤参加希望講習(顕微鏡講習/花粉分析講習)⑥懇親会の参加/不参加

スケジュール(予定)
1日目:7月14日(土)
12:50 集合
13:00-14:30 顕微鏡講習:光学顕微鏡でより良く観察するために光学顕微鏡の調整および観察の理論と実践
14:30-16:30 現生花粉および化石花粉の観察と同定
(顕微鏡講習のみの方は解散)
16:40-18:00 花粉分析講習①:花粉分析用薬品の調製
19:00-     懇親会 (有志のみ、参加費別途)

2日目:7月15日(日)
9:30 集合
9:30 -12:00 花粉分析講習②:化石花粉の分離処理実習1
12:00-13:00 昼食
13:00-15:00 花粉分析講習③:化石花粉の分離処理実習2
15:00-16:30 花粉分析講習④:プレパラートの作製と観察
16:30-17:00 質疑応答
17:00      解散

昼食は各自でご持参ください。土日は学食が閉まっており、周辺にも飲食できる店はありません。

第33回日本植生史学会大会のご案内(第1報)

第33回日本植生史学会大会を下記の要領で開催します。

日時
2018年11月09日(金)午後:幹事会
2017年11月10日(土)午前:評議員会 午後:公開シンポジウム,奨励賞記念行事,懇親会
2017年11月11日(日)一般研究発表(口頭・ポスター),総会
2017年11月12日(月)巡検(第 45 回日本植生史学会談話会)

会場 滋賀県立琵琶湖博物館 
   〒525-0001 滋賀県草津市下物町1091  http://www.biwahaku.jp/access
アクセス:JR草津駅から近江鉄道バス(約25分),「びわこ博物館」下車,徒歩すぐ
懇親会:琵琶湖博物館レストラン「におのうみ」(予定)
宿泊:各自でお早めにご予約ください。大会会場周辺には宿泊施設がなく,草津・守山・大津駅周辺にあります。

主催・共催:日本植生史学会(主催)・ 滋賀県立琵琶湖博物館(共催)
大会実行委員:山川千代美(委員長),林竜馬,村上由美子,西原和代,佐々木尚子,那須浩郎

公開シンポジウム 「時空を超えた埋没林・化石林研究の進展に向けて」(予定)
趣旨:鮮新世以降の時代は、日本列島の島弧化が進み、地球規模で起きた寒冷化現象の影響を受けながら日本の植物相が移り変わり、現在の植生を形成してきた。各時代の植生や古環境やその変遷過程を捉える上で、原地性である埋没林、化石林は有効な証拠である。これらは森林の一部がそのままの状態で地層中に保存されたものであり、いわば当時の森林環境を示すタイムカプセルと言える。これまでの埋没林、化石林の研究を見直しながら、時代や空間を超えての研究の進展を考える機会とする。

巡検(第45回日本植生史学会談話会)「琵琶湖と水月湖:埋没林・化石林と湖沼堆積物研究の最前線」(予定)
内容:琵琶湖には、約43万年間の連続した湖沼堆積物が存在し、花粉分析による氷期間氷期変動に伴う植生史の解明が進んでいる。また、琵琶湖の周辺地域には、約400万年間におよぶ古琵琶湖層群が存在し、湿地林の古植生を詳細に復元することが可能な化石林も多く見つかる。本巡検では、現在の琵琶湖を眺望し、その周辺に存在する古琵琶湖層群の化石林を見学する。あわせて、9月に新たに完成予定の水月湖年縞研究展示施設を見学し、三方五湖周辺地域での埋没林と湖沼堆積物研究の最前線について学ぶ。
日程:11月12日(月)(集合:JR草津駅8:00、解散:JR米原駅17:00頃を予定)

第32回大会の優秀発表賞受賞者について

2017年12月2日-3日に行われた第32回大会の優秀発表賞の受賞者が決定致しました。選考委員会(委員長 吉田明弘)で厳正に審査した結果,今回は以下の4件を受賞とすることに決定致しました。受賞者の方々おめでとうございます。

O-06 渡邉 稜也,江口 誠一,田代 崇(日本大学),藏本 隆博(秋吉台博物館)「秋吉台北部のドリーネ堆積物から産出した植物珪酸体と微粒炭」

O-09 西内 李佳,百原 新(千葉大学),塚腰 実(大阪市立自然史博物館)
「岐阜県南東部における最終氷期最寒冷期のコウヤマキの分布立地」

P-02 齊藤 ひさ,百原 新(千葉大学),水野 清秀(産業技術総合研究所),内山 高(山梨県富士山科学研究所),内山 美恵子(都留文科大学)「八ヶ岳東南麓におけるMIS7の大型植物化石群の組成変化」

P-07 林 尚輝,井上 淳(大阪市立大学),河野 樹一郎(西日本技術開発株式会社)「兵庫県神鍋地域の黒ボク土に含まれる植物珪酸体と微粒炭分析による約1万年間の植生と火入れの歴史」