第26回大会

第26回大会を2011年11月5-6日、弘前大学において開催しました。

第26回大会ポスター

日時
11月5日(土)  幹事会, 評議員会, 公開シンポジウム
11月6日(日)  一般研究発表(口頭・ポスター), 総会

会場
弘前大学創立50周年記念会館(青森県弘前市文京町1番地 弘前大学文京町地区内)

 主催
日本植生史学会, 弘前大学人文学部附属亀ヶ岡文化研究センター, 後援 青森県立郷土館, 弘前大学

大会実行委員
関根達人(委員長), 上條信彦, 杉野森淳子, 伊藤由美子, 根岸洋, 片岡太郎, 清水香, 能城修一, 佐々木由香, 近藤敏

大会プログラム
11月5日(土)

9:00-10:30 幹事会(人文学部会議室),11:00-12:30 評議員会(人文学部会議室)

12:00- 受付

13:00-17:00 公開シンポジウム(無料)

テーマ「ヒバ,五千年の歴史と文化」


オーガナイザー
 鈴木三男(東北大学植物園)

趣旨:ヒノキアスナロ(通称:ヒバ)は,青森に多く生育しており,木材資源として多岐にわたり利用されている。これまでの発掘調査から,古代以降ヒバ材 が多用されていることがわかっている。さらに近年の調査では,青森県においてヒバの利用は縄文時代に遡ることや,古代では一遺跡から出土した木製品の樹種 の大半をヒバで占める事例が確認されている。このような調査事例を基に,人とヒバの関わりについて,考古学・歴史学・年輪年代学・民俗学の立場から論ず る。

13:00-13:15 趣旨説明 鈴木三男(東北大学植物園)

13:15-13:50 話題1 近現代のヒバ製民具 -下北地方の例が示唆するもの- 名久井文明(物質文化研究所一芦舎)

13:50-14:25 話題2 東北地方を中心にみたアスナロの木材利用史 能城修一(森林総合研究所)

14:25-14:35 休憩

14:35-15:10 話題3 近世津軽の植生と森林利用 長谷川成一(弘前大学)

15:10-15:45 話題4 青森のヒバの歴史を年輪に読む 箱崎真隆(東北大学)

15:45-15:55 休憩

15:55-16:55 パネルディスカッション
17:00-18:00 論文賞・学会賞授与および受賞記念講演
18:30-20:30 懇親会

11月6日(日)
口頭発表A「生態,古生態,環境変動」
座長:大井信夫
8:45- 9:00 O-1 若山雄之介*・松本みどり・成瀬 元(千葉大院)・山川千代美(琵琶湖博):古琵琶湖層群産化石ヒシ属の水理的挙動に関する研究
9:00- 9:15 O-2 守田益宗(岡山理大)*・佐々木優太(東京大)・須貝俊彦(東京大)・大野裕記(四国電力)・西坂直樹(四国電力)・池田倫治(四国総研)・柳田 誠(阪神コンサルタンツ):愛媛県宇和盆地堆積物の過去約45 万年間の花粉分析(予報)
9:15- 9:30 O-3 Junwu Shu (Nanjing Institute of Geology and Paleontology, Chinese Academy of Sciences): Pollen-inferred vegetation changes and climate variability with reference to fire regime since the last deglacial within Aso Caldera, central Kyushu, SW Japan: a new contribution
9:30- 9:45 O-4 渡辺正巳(文化財調査コンサルタント)*・小倉徹也(大阪市博物館協会大阪文化財):河内平野南部の完新統花粉層序と植生変遷
9:45-10:00 O-5 安 昭?(東京大):縄文時代中・後期の植生史-日本海側の平野部を中心に起こった植生変化に注目して-
10:00-10:05 休憩

口頭発表B「人と植物の関係史」 座長:南木睦彦
10:05-10:20 O-6 辻 誠一郎(東京大):集落生態系史研究の意義:縄文の三内丸山・弥生の青谷上寺地集落生態系史を事例として
10:20-10:35 O-7 吉川昌伸(古代の森研究舎)*・荒川隆史(新潟県教育庁):沖積低地にある新潟県青田遺跡の縄文時代晩期のクリ林
10:35-10:50 O-8 那須浩郎(総合研究大):縄文晩期-弥生前期移行期の水田遺構を伴わない稲作とアワ作の栽培環境
10:50-11:05 O-9 中沢道彦*(長野県農政部)・濱田竜彦(鳥取県教育文化財団)・佐々木由香(パレオ・ラボ)・木田 真(智頭町教委):レプリカ法による鳥取県智頭枕田遺跡出土土器の種実圧痕の調査
11:05-11:20 O-10 小畑弘己(熊本大)*・河 仁秀(韓国福泉洞博)・真邉 彩(熊本大・鹿児島大):東三洞貝塚発見の韓国最古のキビ圧痕

11:20-12:30 総会・昼食

12:30-14:00 ポスター発表
P-1 江口誠一(千葉中央博)*・岡田直紀(京都大)・Somkid Siripatanadilok・Teera Veenin(カセサート大):タイ各地域における熱帯季節林下の植物珪酸体群
P-2 清永丈太(東京都環境局):日本産コナラ属の花粉粒生産量
P-3 小椋純一(京都精華大):出雲北山東部における微粒炭分析
P-4 大井信夫(ONP研究所):日本列島における最終氷期以降の花粉群変遷
P-5 杉浦真琴(名古屋大)*・百原 新(千葉大)・島 道生・村上 将・三宅 尚(高知大)・赤崎広志・松田清孝(宮崎県総合博):宮崎県都城市四家の草本が卓越する姶良Tn テフラ直下の植物化石群
P-6 池田重人*・大丸裕武(森林総研):八幡平赤川湿原周辺における約1 万年間の植生変遷
P-7 松本優衣*・辻 誠一郎(東京大):約6000 年前の十和田火山巨大噴火による植生と人社会の変化
P-8 辻 誠一郎*・安 昭?・一木絵理(東京大)・村田泰輔(鳥取県埋文センター):日本海に面した弥生時代青谷上寺地集落生態系史
P-9 小林和貴*・鈴木三男(東北大植物園)・能城修一(森林総研)・工藤雄一郎(国立歴史民俗博)・鯵本眞友美(福井県立若狭歴史民俗資料館)・網谷克彦(敦賀短期大):鳥浜貝塚遺跡から出土したウルシ材の年代
P-10 法井光輝*・木村勝彦(福島大)・鹿取 渉(佐渡市世界遺産推進課):新潟県佐渡出土木材を用いた年輪年代学的研究
P-11 黒沼保子*・藤根 久・パレオ・ラボAMS 年代測定グループ(パレオ・ラボ)・柏崎市教委:軽井川南遺跡群出土木炭窯における木炭のウィグルマッチング年代と樹種構成(2)
P-12 片岡太郎*・上條信彦(弘前大):不備無遺跡出土炭化材からみた縄文時代後期・晩期の下北半島陸奥湾地域の森林資源
P-13 清水 香(弘前大):擦文・アイヌ文化期における出土木製品の産地推定に向けて-製品組成と用材の変遷:青森県との比較-
P-14 鈴木伸哉(首都大東京)*・能城修一(森林総研):東京都内の近世遺跡から出土した木製品に見られる南洋材の利用
P-15 佐藤征弥(徳島大・ソシオ・アーツ&サイエンス):『大日本老樹名木誌』と『朝鮮巨樹老樹名木誌』に基づく日本と朝鮮半島の植樹の伝説の比較
P-16 吉川純子(古代の森研究舎)*・荒川隆史(新潟県教育庁)・木村勝彦(福島大):縄文時代の森林利用解明のためのクリ果実調査
P-17 荒川隆史(新潟県教育庁):堅果類の保存実験から見た新潟県青田遺跡の縄文時代晩期の貯蔵穴について
P-18 遠藤英子(首都大東京):愛知県豊川下流域における縄文時代晩期後半の雑穀
P-19 中村直子*・寒川朋枝(鹿児島大)・真邉 彩(熊本大)・大西智和・福井俊彦(鹿児島国際大)・?畑光博(都城市教委):宮崎県都城市縄文時代晩期土器の圧痕調査からみた食用植物
P-20 真邉 彩(熊本大・鹿児島大)*・小畑弘己(熊本大):X 線CT 法による潜在圧痕の検出
P-21 初宿成彦(大阪市立自然史博):トウヒ属樹上に形成されるカサアブラムシ虫こぶの植生史研究への応用

口頭発表B「人と植物の関係史」 座長:百原 新
14:00-14:15 O-11 山田昌久(首都大東京):縄文集落の居住地整備・植物育成にかかる除草・掘削力の数値化
14:15-14:30 O-12 能城修一(森林総研)*・佐々木由香(パレオ・ラボ)・鈴木三男(東北大植物園)・村上由美子(京都大総合博):弥生時代から古墳時代の関東平野におけるイチイガシ資源利用
14:30-14:45 O-13 小林克也(パレオ・ラボ):古代窯業における燃料材選択と森林利用について-山形県高安窯跡群の例-
14 : 45 – 15 : 00 O-14 Sudarshan Bhandari*, Yuka Sasaki (Paleo Labo Co., Ltd.), and Hiroo Itou(Kashiwa-zaki City Education Board) : Utilization of plant resources in mountain castle in theMiddle Age

口頭発表B「人と植物の関係史」,C「分類・系統,生物地理」 座長:山本直人
15:05-15:20 O-15 渋谷綾子(広島大総合博):石川県中屋サワ遺跡の縄文土器付着炭化物から検出した残存デンプン粒
15:20-15:35 O-16 上條信彦(弘前大)*・孫?鎬(高麗大考古環境研):残存デンプン分析からみた韓国青銅器時代前期の磨盤・磨棒
15:35-15:50 O-17 鈴木三男*・小林和貴(東北大植物園):青森県三内丸山遺跡から出土した小型編組製品,いわゆる「縄文ポシェット」および富山県小矢部市桜町遺跡出土縄製品の素材植物
15:50-16:05 O-18 田中克典*・上條信彦・石川隆二(弘前大):青森県で出土した炭化米における形態及びDNA 分析と県下で栽培されていたイネ
16:05-16:20 O-19 木村勝彦(福島大)*・水澤幸一(胎内市生涯学習課):ケヤキ材を用いた年輪年代